「豊栄図書館」

　まず感じたのは、利用者が非常に多いです。学生から年配の方まで、思い思いに本を読んだり、調べものをしたり、旧豊栄市（現在は新潟市に合併）の人口は約５万人で会津若松市の半分以下であるのに、こういった環境を整えれば人は集まるんですね。また、建築関係者が頻繁に見学に来るらしく、職員の見学者受付が慣れた感じでした。

　 葛塚中学校同様に外装はコンクリートの打放しとカーテンウォール、内装はコンクリートの打放しと塗装仕上げで、納まりも目空かし面一。

　その内装がシナ合板の本棚の素材感を際立たせていて、ハイサイドライトからの自然光により照明を点けなくても明るい空間となっています。驚いたのは、結構、利用者の導線がシンプルで使い勝手がいいのと、本棚（サイズと量）と本棚のコーナー表示サインがフレキシブルに対応するようになっていて、運営する方も使い勝手がよさそうでした。

　 余談ですが、本棚の一角に「安藤文庫」という安藤氏が寄付したのではないかと思われる建築の専門書コーナーがありました。